美しきものも滅びねばならぬ

新日本フィルハーモニー交響楽団
第464回定期演奏会 サントリーホール・シリーズ
指揮:クリスティアン・アルミンク
ソプラノ:イルディコ・ライモンディ
アルト:小山由美
テノール:ベルンハルト・ベルヒトルト
バス:初鹿野剛
合唱:栗友会合唱団


ブラームス/悲歌
R.シュトラウス/四つの最後の歌
ブラームスハイドンの主題による変奏曲
ブルックナー/テ・デウム ハ長調

《四つの最後の歌》におけるライモンディの気品ある歌唱が素晴らしかった。スザンナやパミーナを歌う人らしいが,元帥夫人も聴いてみたい。また最晩年リヒャルトのオーケストレイションの妙も,実演だからこそ体感された。
ハイヴァリでは指揮・演奏にしっくりいかない部分はあったものの,やはり最終変奏は興奮しますねえ。
テ・デウムはスダーンを聴いて間もないのでそこまで期待していなかったものの,独唱陣は明らかにこちらに軍配が上がり,予想外に良かった。特にテノールのベルヒトルトが理想的すぎた!(先日の高橋淳が何だったのかと思うほど) 彼の歌唱だけで感動ものだった。それだけに,出番は少ないとはいえバスの初鹿野だけが明らかに声が出ていなくて格違いだったのが残念。