シモーノ初め

「ほう,『ウィーン風ニューイヤー』か。ドナウやラデツキーはやるのかな。」
→「ナニコレ……」

読売日本交響楽団
みなとみらいホリデー名曲コンサート
指揮:下野竜也
ヴァイオン:リザ・フェルシュトマン


ロッシーニ/歌劇《結婚手形》序曲
トヴォルジャーク/ヴァイオリン協奏曲イ短調
スッペ/序曲《ウィーンの朝・昼・晩》
スッペ/喜歌劇《怪盗団》序曲
スッペ/喜歌劇《美しきガラテア》序曲
スッペ/喜歌劇《スペードの女王》序曲
(アンコール)
スッペ/喜歌劇《軽騎兵》序曲

ロッシーニは,初演200年ということでの選曲。小さめの編成だったが,読響にありがちな弦(特にヴァイオリン)のバラけが気になってあまり感心しなかった。
ドヴォルジャークは…強いて言えば《新世界》が新年の定番曲となっていることへの皮肉を込めた選曲だろうか。もちろん非常に好きな曲で,特に第3楽章はワクワクするのだが,いつ聴いても第1楽章はもうちょっとどうにかならなかったのか,と思う。「どうせ俺は野暮ったいですよ」と言ってるような楽章である。ソリストに合わせてか,演奏は遅めで,余計鈍くさく感じられてしまった。この曲については,Tkb氏の言葉だったと思うが「ヴァイオリン協奏曲である必要がない」という表現が言い得て妙だと思う。つまるところはスラヴ舞曲なんですね。
後半で景気よくはっちゃけまくるスッペの序曲は,シモーノ氏の芸風に合っている気がして,思ったより楽しかった。特に《ウィーンの〜》が圧巻だったかな。たしかに曲のお祭り騒ぎ具合は正月向きかもしれない。シモーノ氏の年頭挨拶*1の後,期待通りの軽騎兵でした。けいきいいけいきへい。