第95回定期演奏会

前夜,ドヴォ5のKm祭の録音を聴いてた。一音目から悲劇的が名演すぎてびびった。彼らが今は芸劇でラフ2を吹いてるんだなあと。

芸劇の楽屋口&楽屋ってどんなだったか当日まで記憶になかったんですが,入った瞬間に4年前の記憶が噴出しました。ホワイエから楽屋へ行くドアが,下手側は開いてるけど上手側は施錠されてることとかも。


G田氏のコケインのテンポ設定は正直あまり気に食わなかった*1のだけど,オケの皆さんがこの曲を愛を持って,楽しそうに弾いてくれたというだけで感無量です。特にコケインマニアとして,あんなにパリッと均整のとれたトロンボーンパートは稀有だと断言できる。

ノーフォークは下手したら実演で聴けるのも最初で最後かもしれない。一秒一秒噛みしめるように聴いた。RVWの魅力を一人でも多くの人が知ってくれたらこんなに嬉しいことはありません。曲解説マジ乙です。最後まで左手動かしてたTm井くんが個人的MVP。

スコアなしに聴くラフ2は,やはり長いとは思ったが,その長さが儚さになるところが学生オケの力だろうか(終わるのを惜しむかのような構成の曲である)。そしてこれだけ果てしない曲を,集中して聴こうとしている客席の空気が凄かった。普段プロオケの演奏会では,周りの無神経な客にビクビクしながら聴いているのが嘘みたいである。特に第3楽章は,会場全体が吸い込まれるような空気感に圧倒された。会場の特性上,腹に響くような音ではなかったかわりに,透明感のある幻想的な響きで実に美しいラフマニノフだった。あと解説凄いよなあ。ラフ(!)な文体で主観もたっぷりこもってるのに,文章としてとても読みやすいのが驚き。新書が書けそう。


18金→後輩へのプレゼントは自分の助言が採用されたものだが,自分が後輩だったら何が嬉しいかと思ったらああなった。本番前の三人に芸劇を駆けずり回らせてしまったが,本当に良い写真が撮れたと思う。自分も当日駆け回った甲斐があった。自分なりの18への恩返しです。

18への思いはとても語りつくせず,きりがなくなるでこのへんであげときますが,とにかく今まで(遊んでくれて)ありがとう,いい「T大オケ」をありがとう。という感謝の気持ちです。


そして明日へ。って感じですね。

*1:ストイックすぎて曲知らない人にはアピールしなそうな演奏だと思った。エルガー自演以来の演奏の型に則って,もう少し歌う部分とサクサクいく部分の差をつけて欲しかった感はある。