ヴァルス
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
第240回定期演奏会
指揮:矢崎彦太郎
女声合唱:東京シティ・フィル・コーア
サン=サーンス/交響詩《オンファールの糸車》
ショーソン/交響曲変ロ長調
ドヒュッシー/ノクチュルヌ(夜想曲)
ラヴェル/高貴にして感傷的なワルツ
「マリアンヌのときめき」と題した,矢崎の「フランス音楽の彩と翳」シリーズのひとつ。毎年どこかがやるフランクに比べると,ショーソンはめったに見かけないので,待望の実演であった。
この曲順は年代順によるようで,作曲年も作曲家の世代も概ね20・10・10年の隔たりを挟んでいる*1。今回の演奏後の客の反応はショーソン>ドビュッシー>ラヴェルだったように思う。
それにしても客が少なく,1/3も入ってない気がした。今回は合唱もあるんだし出演者が一人ずつ呼ぶだけでももうちょっと集まると思うんだが…(それでもこれだけなのか?)
ノクチュルヌ,特に〈祭〉はやはりいいなあ。懐かしい。
図書館の理容師用はお餅でしょうか
しょうもないネタを思い付いてしまい,演習の準備が手につかなくなったので完成させてしまった。昔からこういうのばっかりだけど。
17の「先輩」と22*1の「ぼく」の会話(フィクション)です。
先輩「Kmb図書館のエントランスは昔は2Fだったんだよ」
ぼく「えっ」
先輩「えっ」
ぼく「今より高かったってことですか」
先輩「なにが」
ぼく「まわりの地面が」
先輩「いやどちらかといえば低かったんじゃないか」
ぼく「えっ」
先輩「えっ」
ぼく「じゃあ利用者はどうやって入ってたんですか」
先輩「ああその頃はみんなバー高度で入ってたよ」
ぼく「えっ」
先輩「えっ」
ぼく「バーの高度まで,どうやって上がったんですか。浮いてたんですか」
先輩「ああそういえばコミプラができるまであの建物は浮いてたね」
ぼく「なにそれこわい」
先輩「あとどうでもいいことだけど,滑り止めもなかったなあ(階段の)」
ぼく「えっ」
先輩「えっ」
ぼく「一発受験だったってことですか」
先輩「ああ俺はたしかにT大しか受けなかったわ」
ぼく「なにそれもこわい」
先輩「えっ」
ぼく「えっ」
バー高度のあたり心残りなので改作するかもしれない。ちなみに自分は一発受験と言いたいところですが,本当は母に言われて早稲田だけは受けましたすみません。
念のため解説しておくと,コミプラ完成前はまだY内原公園側の地面の高さ=1階というイメージがあったので,エントラス階は2階と呼ばれていました(図書館全体はB1F〜5F)。コミプラ完成後の2007年度あたりからエントラス=2階に変更された(B2F〜4F)。建物の構造自体は何ら変わっていません。
*1:平成っ子ならなんでもいい
2ラブ
東京交響楽団
第579回定期演奏会 サントリーホール
指揮:マーク・ウィグルワース
ヴァイオリン:庄司紗矢香
ヴァーグナー/楽劇《パルジファル》第1幕への前奏曲
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲第2番ト短調
(アンコール)J.S.バッハ/パルティータ第1番変ロ長調より〈ブーレ〉
ブラームス/交響曲第2番ニ長調
日曜のミューザ公演に行くつもりだったのがホール全奏見に行くことになったので,今日5限サボって行かねば…と思ったら,ミューザは既に完売だったらしい。結果オーライ(?)。さやか氏の力か,恐るべし。
さやか氏は自分より3つ以上年上らしいのだが,インパクトある赤いおべべのせいか,未だ少女っぽく見える。終始クールめの弾き方で,自分のテンポで曲を引っ張った印象。お目当ての第2楽章でも,はじめは叙情的歌い方を避け,少しずつ長い息で歌いこんでいくという感じだった。思えば今年はプロコの当たり年かもしれない。
ブラ2は速くて溜めの少ない演奏。速くてスマートなのも好きなんだが,たまにはブラームスらしい「よっこいしょ」のある演奏も聴きたいなあ…。木管の印象がやや薄く感じるのは,倍管のカラヤンやクライバーを聴きすぎたせい?。
この曲のトロンボーン第1音目は誰でも緊張するんだなあと,プロのブラ2を聴くたびに安心してしまう(笑)。第1楽章提示部は繰り返しあり。同展開部冒頭のヴァイオリンのフレーズを長く繋げてとるのは最近の傾向だろうか。全楽章通じて弦の弱音の表情付けが巧みで,はっとさせられる箇所がいくつかあった(第4楽章再現部ほか)。終盤はかなりグイグイ前進したが,G.P.も息が合っていて見事だった。
たとえばブラ1は「フレッシュ名曲コンサート*1」の類でもよく取り上げられるし,曲の性格からしても,やむない駄演が時たま生産されているのではないかと想像されるのだが,はたしてブラ2に駄演は存在しうるのだろうか。ちょっと想像できない。
*1:「フレッシュ名曲コンサート」の類に取り上げられている曲がフレッシュであったためしはない。
ジプシー風ロンド
紀尾井の室内楽 vol.24
ヴァイオリン:樫本大進
ヴィオラ:川本嘉子
チェロ:趙静
ピアノ:小菅優
ブラームス/ピアノ四重奏曲第1番ト短調
ブラームス/ピアノ四重奏曲第3番ハ短調《ウェルテル四重奏曲》
ブラームス/ピアノ四重奏曲第2番イ長調
タイムリー,ではなくなってしまったかもしれないが…。1番は第1楽章こそ安全運転かなと思われたが,第3楽章が白眉。第4楽章はスリリングなテンポで大変楽しませてくれた。
この曲順は長さによるものだろうか。第2番が最後だったので爽やかな締めくくりとなった。さすがに3曲だと長い。睡魔に勝ちきれなかったのが惜しい。
舞台上手側バルコニーだったので,ずっと小菅氏の悩ましげなお顔を拝見することとなった(笑)。樫本氏はBPOの映像で見るときとは打って変わってニコニコ(ニヤニヤ?)寛いだ雰囲気。親戚のお兄ちゃんって感じですね。そいいえば持ってる音源はブランディスなので,BPOコンマス繋がりである。
貴重な演奏会の存在に気づけてよかった。
楽年別・文化オケ人学
ジェネレイションギャップ早見表
以前考えたやつの最新版(?)をなんとなく作ってみた。
- 17→18 「旧生協購買部/履修登録用紙/図書館利用証/The Universe of English/『ロンキソ』 を知らないなんて!」
- 18→19 「Kmバーガー(旧生協食堂)/学館使用証 を知らないなんて!」
- 19→20 「渋谷の旧ブックファースト を知らないなんて!」
- 20→21 「改修前の学館 を知らないなんて!」
- 21→22 「学館代替施設/学館裏プール/コウノシ を知らないなんて!」
- 22→23? 「渋谷のHMV を知らないなんて!」?
ほとんどオケ関係ないけど。誤りや追補あればご指摘ください。
楽年別リアクション一覧
不測の事態に対するリアクション例。お好みの各楽年の人物で脳内再生してお楽しみください。
- 17 「空気読め笑」
- 18 「まじKYだな,ないわー」
- 19 「ちょww自重しろ」
- 20 「まあなんかアレだ,爆発すればいい」
- 21 「イイネ!」
ちょっと無理があったか。
ショエニスト
ぶるーめん本番終了。お忙しいなかご来場いただいた皆様,ありがとうございました。
本番の自分の演奏は,もったいないと感じた部分も少なからずあり,客席でどのように聞こえていたか気になるところですが,良くも悪くも自分の実力相応の演奏だったかなあと思います。大過なくてよかった…
さすがに大ホールでの場数を踏んできたためか必要以上の緊張はしなくなっており,ロットでも平静を装ったつもりですが*1,「あんな低いソロ,バストロにやらせればいいのにね」「トロンボーンをソロで使うのがセンスないよね」といった同情的コメントをいただきました(笑)。なにはともあれ,これで《田園前奏曲》日本初演でトロンボーントップを吹いた男という称号を得たわけで,満足です。
ロビコン*2という難関を控えながらも,開場前後はしっかり受付もやってしまった。忙しくしてないと落ち着かない自分としては,開演前にくつろいでいられる人って素直に羨ましいなあ。間が持たなくならないんだろうか…
打ち上げで09Fg.N川さんに,ロットのクライマックスにおけるリタルダンドのかけ方を評価していただいたのが結構嬉しかった。音色や高音やスタミナに限界がある分,縦の線の調整には気を遣おうと心がけているつもりだったので…
あと,リエンツィはダサい曲ではあっても駄作ではない。
《田園前奏曲》が脳内ループする日々。それとそっくりな主題を持つロットの交響曲ホ長調はなかなか悪くない曲なので,皆さん聴いてみてはいかがでしょうか。
Rott: Symphony No 1/Orch Works
- アーティスト: Hans Rott,Jörg-Peter Weigle,Munich Radio Orchestra
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- 発売日: 2004/05/14
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ロット:交響曲ホ長調/田園風前奏曲 (Rott: Symphony Pastorales Vorspiel)
- アーティスト: UNKNOWN
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そんなエサに釣られ…
新日本フィルハーモニー交響楽団
第462回定期演奏会 サントリーホール・シリーズ
指揮:ジャン=クリストフ・スピノジ
メゾ・ソプラノ:リナート・シャハム
モーツァルト/歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》序曲
モーツァルト/歌劇《フィガロの結婚》より〈恋とはどんなものかしら〉
モーツァルト/歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》より〈この心の苛立ち,鎮めがたい思いよ〉
ハイドン/交響曲第83番ト短調《雌鶏》
ロッシーニ/歌劇《セヴィリャの理髪師》序曲
ロッシーニ/歌劇《アルジェのイタリア女》より〈むごい運命よ,はかない恋よ〉
ロッシーニ/歌劇《セヴィリャの理髪師》より〈今の歌声は〉
ハイドン/交響曲第82番ハ長調《熊》
大変楽しみにしてたプロなのに,つい錦糸町に行ってしまうという今年3度目の失態をやらかしてしまい,遅刻。もうやだ自分爆発したい。
着いた時には早くも《雌鶏》が始まっており,ロビーでモニター鑑賞。オーボエが立ったりベルアップしてた模様。
後半だけでも聴きに来た甲斐はあったというもの。《理髪師》序曲からしてニュアンスが徹底していて素晴らしい。シャハムも,スピノジのタクトに合わせて顔芸したりスピノジをどついたりとノリノリである。なかなか深い声のメゾで良かった。ロジーナは軽すぎると邪道な感じがするので。
《熊》はハイドンの最高傑作の一つに数えていいと思っているのだが,それを確信させるほどの理想的演奏だった。第4楽章ではコルレーニョまで使って愉快そのもの。それでも,ロック的云々という前評判ほどハチャメチャではなく,あくまで楽曲が求める範囲で目一杯遊んでるという印象である。偽の終止ではみんな見事に「釣られ」ていた。真の終止でも「ジャン!」を繰り返すおまけ付き。
あれだけ「やんちゃ」っぽい指揮をし続けるのは相当体力のいることだろうなあ。つくづく前半を聴き損ねたのが惜しい。また来日してください。